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ミステリの祭典

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ダンガンロンパ霧切1

作家 北山猛邦
出版日2013年09月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 6点 名探偵ジャパン
(2014/08/14 22:23登録)
ビデオゲーム「ダンガンロンパ」のノベライズがあると聞き購入してみたら、作者が、あの「物理の北山」だったとは! ゲームのシナリオ担当者とかでなく、外部の作家がノベライズを書くというのは珍しいのでは?
ゲーム舞台の前日譚という設定なので、ゲームを知らなくとも楽しめます。多分。
本がB6サイズなのだが、上下に必要以上に大きく余白が取られていて、資源の無駄使いな気分。(読者が推理するために書き込むスペースなのか? と思うほど)
作品ごとの独特の世界観を売りにする作者だが、原作ゲームという与えられた世界ありきの本作は、当然そういった「世界観との馴染めなさ」は発生せず、(そもそも原作ゲーム世界を許容したファンしか買わないのだから当然だが)ノベライズには相性の良い作家なのではないかと思った。
ぶっ飛んだ世界観の割に、結構本格ミステリしていた原作ゲーム同様、本作も意外に、と言っては失礼だが、楽しめた。
ゲームの事件が起こる前の話のため仕方ないのだが、人気キャラの「モノクマ」(声:大山のぶ代)が出てこないのは残念。

No.1 5点 アイス・コーヒー
(2013/12/28 18:51登録)
ゲーム「ダンガンロンパ」の登場人物・霧切響子の過去のストーリーであり、「物理の北山」が描く本格ミステリ。本書にはゲームのネタバレがあるので注意。

雪の降るシリウス天文台にて殺人が起こる吹雪の山荘もの。オリジナルキャラクターとして女子高生探偵の五月雨結が登場し、本格らしい作品になっている。原作ファンなら大概楽しめるはず。「探偵図書館」なんていかにも。
「ダンガンロンパ」の雰囲気と北山氏の世紀末的な作風が融合していいコラボになった。推理小説としては大それたトリックはなく、目立ったところはないが、「2」に期待。
ところで、自分は天文が好きなので真面目な天体観測の話が面白かった。でも大口径のイメージがわかないと微妙だろうな…

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