home

ミステリの祭典

login
津軽殺人事件
浅見光彦

作家 内田康夫
出版日1988年07月
平均点4.50点
書評数2人

No.2 5点
(2021/01/11 17:50登録)
光文社文庫版の作者解説では、39番目の長編だそうです。この解説文の中に、津軽に取材旅行した際、弘前のホテルで『青い山脈』ロケ隊と同宿したことが記されていますが、それがプロットにも生かされています。映画関係者の体質について悪口も書かれていますが。
カッパノベルズ版時の、「殺人事件」は「無印・良品」と題されたあとがきも付いていて、その中で作者が松本清張のファンであって、『波の塔』を読んだ時、ミステリでなかったことに、アテが外れた思いをしたと述べています。本作についていえば、全体的な構成は松本清張を連想させるものがあり、作者は自分では「社会派」といわれるジャンルにも縁がないと言ってはいても、社会悪追及こそないものの、影響は大きいのではないかと思いました。
太宰治の短編から引用したダイイング・メッセージについては、太宰の文章の意味の解釈にもなっている点には感心しました。

No.1 4点 じきる
(2020/09/27 22:55登録)
軽快に読める旅情ミステリー。
謎解きはイマイチだが、移動中のいい暇つぶしにはなった。

2レコード表示中です 書評