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ミステリの祭典

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ブラッドライン
改題『螺旋の手術室』

作家 知念実希人
出版日2013年07月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 5点 ボナンザ
(2024/11/17 20:02登録)
一作目に比べると格段にミステリっぽくなっている。

No.1 6点
(2021/07/29 19:31登録)
知念実希人の第2作は、医者でもある作者らしい、大学病院に関係した医学ミステリになっていました。
主人公医師冴木裕也の父親が手術中「事故死」したトリックとか、構想の要となる過去の秘密は、医学に詳しくないとわかるはずのないもので、その意味ではフェアではないのですが、このタイプのミステリの場合、これでいいでしょう。読者への説明は、わかりやすく行ってくれています。
『楢山節考』等も想起させ、いつの話だという感じのプロローグ、実は意外に最近の時代だということは、最後近くに明らかにされます。裕也が調査に訪れるこの村の描写は、戦後間もなくの横溝正史でもここまで迷信に囚われた住人は書かないだろうと思われるほどでした。そこはさすがに疑問に思ったのですが、全体的には少々感情表現が大げさすぎるものの、迫力がありますし、特に父親の子どもたちに対する態度の理由には納得でした。

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