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ミステリの祭典

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ライダーは闇に消えた

作家 皆川博子
出版日2013年03月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 虫暮部
(2023/01/06 11:19登録)
 半端に退廃的な青春群像劇、かと思いきや存外にきちんとしたミステリに着地して好印象。中盤のバイク話に引き込まれて、気付いていた筈の伏線をいつの間にか忘れていた私。
 “作者が死んだら賞金が宙に浮く” と言う部分がピンと来ないが、そういうもんなの?

No.1 6点 kanamori
(2013/05/19 11:59登録)
バイク仲間内で連続して発生する不審死を瑞々しい文章で描いた青春ミステリ。
序盤から多数の若者たちが登場し、特定の主人公を配置しない群像劇ですが、それぞれの造形が巧みに書き分けられています。ただ、明かされる真犯人の犯行動機はすんなりと理解できるものではありませんでした。メカニックなトリックもやや専門的すぎるきらいがあります。

本書は、もともと江戸川乱歩賞に応募するために書かれた作品で、他のルートで作家デビューとなったため応募は見送られた最初期の青春ミステリとのこと。
もし応募されていたら、「ミステリとしては弱い部分があるが、若者たちの生態を描いた文章は見るべきものがある」ぐらいの評価で最終候補作どまりかな(笑)。

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