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ミステリの祭典

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瓜二つの娘
ペリイ・メイスン

作家 E・S・ガードナー
出版日1961年01月
平均点4.50点
書評数2人

No.2 4点 弾十六
(2020/01/31 00:05登録)
ペリーファン評価★★☆☆☆
ペリー メイスン第62話。1960年6月出版。HPBで読了。(なお、以下はAmazon書評をちょっと手直しした再録です。)
Saturday Evening Post連載(1960-6-4〜7-23)ポスト誌集中連載時代(10年間に14作)の11作目。ガードナー爺71歳の作品、メイスンも60年代に突入です。
再婚家庭の朝食の風景、父の失踪、メイスン登場は第2章から。嘘発見器、クレジットカードが初登場。勝手にドアを開けて入ってくるトラッグ、でもペリーと呼び親愛の情を示します。(メイスンはアーサーとは呼ばないのですが…) 昔と違い、メイスンは逮捕された被告に検察側の抵抗なく会えます。法廷シーンは予備審問、終盤にバーガーが登場し判事が驚くルーティン、バーガーは赤くなって怒り、ドレイクを脅しつけ、メイスンを証人席に呼びます。解決は複雑でスッキリ感もありません。全体的にスピード感が欠けており、冗長なやりとりが多い印象です。何かピントがぼけた感じ。
(2017年5月13日記載)

No.1 5点 nukkam
(2019/09/11 21:08登録)
(ネタバレなしです) 1960年発表のペリー・メイスンシリーズ第62作の本格派推理小説です。父親から朝食のお代わりを頼まれた娘が台所から食堂へ戻ってきた時には父親の姿は消えています。残っていたのは床の上に落ちていた新聞、手つかずのコーヒー、煙が立ち上るシガレットが置かれたままの灰皿、そして仕事カバン。カバンの中には「緊急事態が生じた場合は、ペリー・メイスン弁護士に、即刻電話すべし」とのメッセージがありました。さらに庭の離れの建物の床には大量の100ドル札がばらまかれ、血のような赤い液体が溜まっています(現場見取り図が欲しいところです)。謎に満ち溢れた導入部、そして劇的な展開と前半部は非常に充実してますが後半は失速気味。後出し感の強い証言に頼り切った解決はお世辞にも切れ味が鋭いとは言えず、家族ドラマは中途半端な状態で放り出されています。

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