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ミステリの祭典

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影をみせた女
ペリイ・メイスン

作家 E・S・ガードナー
出版日1961年01月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 5点 弾十六
(2020/01/31 00:14登録)
ペリーファン評価★★★☆☆
ペリー メイスン第63話。1960年10月出版。HPBで読了。(なお、以下はAmazon書評をちょっと手直しした再録です。)
スーツケースを持ったわざと身を飾らない女。秘書論が披露されます。60年代メイスンは、依頼人に対して、警察に嘘をつくな、という指示が多いようですが、弁護士の同席なしにしゃべるな、も健在。トラッグはしゃがれたがらがら声、とありますがTVのイメージの逆輸入か? オーランドという刑事が初登場、ホルコム出番なし。男の服にはポケットが多すぎる、という妻の苦情。「電話用の信用カード」というのは何だろう。テレフォン・カードみたいなのがあったのか? 法廷は検屍審、バーガーが終盤に現れ、メイスンを窮地に追い込もうとしますが、結局逆転されて爪を噛みます。シリーズ初、メイスンの最終弁論が披露されます。本作も冗長なところがありますが、解決があまり複雑じゃないので、前作よりスッキリ感ありです。銃は38口径の拳銃が登場、詳細不明です。
(2017年5月13日記載)

No.1 6点 nukkam
(2014/08/26 18:03登録)
(ネタバレなしです) ペリー・メイスンシリーズは法廷論争が見所の一つですが(但し中には法廷場面のない作品もあります)、特に1960年発表のシリーズ第63作である本書ではメイスンの法廷テクニックが冴えわたり、いつのまにか検事側ががんじがらめ状態になってしまうのが印象的でした。そのテクニックは法律知識に裏づけされたものですが、読者に全く難しさを感じさせない語り口が見事です。犯人当ての謎解きが脇に追いやられてしまった感もありますけれど、本書の法廷論争はこの作者にしか書けないと思いました。

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