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ミステリの祭典

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無軌道な人形
ペリイ・メイスン

作家 E・S・ガードナー
出版日1982年01月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 nukkam
(2021/06/11 06:51登録)
(ネタバレなしです) ペリイ・メイスンシリーズに「瓜二つの娘」(「The Case of the Duplicate Daughter」)(1960年)というタイトルの作品がありますが、1963年発表のシリーズ第69作の本書はDaughterの代わりにWomanを付けた「瓜二つの女」というタイトルでもよかったような本格派推理小説です(紛らわしくなるのでそうもいかんでしょうけど)。「無軌道な人形」というタイトルも的外れではありませんが「無軌道な」という邦訳がちょっとぎごちないですね。これまでの作品でも怪しい依頼人、無礼な依頼人、不注意な依頼人、身勝手な依頼人などメイスンを困らせる依頼人は数多く登場してますがそれでもしっかりフォローするのがメイスンです。しかし本書の第9章での対応は結構意外でした。あと依頼人に包み隠さず全てを話すように説得するのが普通なのに本書では真逆の行動に走ったのも意外です(もちろん理由はあったのですが)。思い切ったどんでん返しの真相にも意表を突かれましたが、犯人の証言はまあ「嘘」で片付くけど他の証言はどうなんだろと釈然としませんでした。依頼人の不思議かつ複雑な行動は無用に大芝居過ぎないかとこちらも釈然としません。被害者の扱いも随分と雑な気がします。

No.1 5点 弾十六
(2020/02/02 09:38登録)
ペリーファン評価★★★☆☆
ペリー メイスン第69話。1963年2月出版。HPBで読了。(なお、以下はAmazon書評をちょっと手直しした再録です。)
短縮版がSaturday Evening Postに掲載(1962-12-8)ポスト誌集中連載時代(10年間に14作)の14作目。この長篇がメイスンもの最後の雑誌掲載ですが、長篇の分載という形式が廃れたためだそうです。上品ぶった嘘つきのデラ。女性の裸の腹を鑑賞するメイスンとドレイクとデラ。トラッグはフェアプレーを宣言しますが、ちゃっかりメイスンを利用。今回のメイスンは究極の黙秘を依頼人に指示。法廷場面(陪審裁判)にスライドが初登場、バーガーは厳格な証拠採用を主張し、メイスンを告発しますが、最後は知ってたなら早く言ってくれと愚痴をこぼします。解決は微妙な感じ。
銃は22口径の小型レヴォルヴァと38口径スミス&ウェッスン製、銃身2インチ、シリアルC48809が登場。このシリアルだとKフレームfixed sight1948-1952年製、該当銃はMilitary&Police(M10)です。(シリーズ4回目の登場のシリアル)
(2017年5月17日記載)

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