使いこまれた財産 ペリイ・メイスン |
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作家 | E・S・ガードナー |
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出版日 | 1965年01月 |
平均点 | 4.00点 |
書評数 | 2人 |
No.2 | 4点 | 弾十六 | |
(2022/09/10 10:04登録) ペリーファン評価★★☆☆☆ ペリー メイスン第75話。1965年2月出版。HPBで読了。(なお、以下はAmazon書評をちょっと手直しした再録です。) ビート族と財産家の娘と管財人。デラにあらためて感謝するメイスン。メイスンはメキシコで慇懃な扱いを受け、トラッグから100%の協力を依頼され、ドレイクとともに質問に応じます。法廷シーンは陪審裁判、珍しくバーガーの反対尋問が冴え渡ります。ドレイクの収入の75%はメイスンからという暴露。最後はメイスンの閃きとトラッグの協力で幕。全体的にピリッとしない話です。 銃は38口径スミス・アンド・ウエッスン、銃身の短いレヴォルヴァ、シリアルK524967が登場。このシリアルはKフレームAdjustable sight1963年製を意味します。該当銃はM15(Combat Masterpiece)かM19(Combat Magnum)、光った描写が無いのでステンレス製のM67やM68ではないでしょう。ところでバーガーは尋問中に拳銃製造メーカーの名を挙げますが「コルト、スミス・アンド・ウエッスン、ハーリングトン、リチャードソンあるいは…」(原文: Was it a Colt, a Smith and Wesson, a Harrington and Richardson, a-) 続きが気になります。 (2017年5月20日) |
No.1 | 4点 | nukkam | |
(2016/06/11 07:33登録) (ネタバレなしです) 82冊もの長編が書かれたペリー・メイスンシリーズですが被告に法廷で証言させているのは非常に珍しいそうです。1965年発表のシリーズ第75作の本書はその珍しいシーンが読める作品です。メイスンのライヴァル的存在のはずなのに結構お間抜けぶりの方が目立ってしまうハミルトン・バーガー検事が本書ではなかなか健闘しており、法廷での対決ではメイスンよりポイントを稼いでいるのではという印象を受けました。謎解きは極めて粗く、最終章でメイスンがこの人は犯人でないと説明していますが理由が皆無に近く、私はこの人が犯人だっていいのではと思ってしまいました。 |