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ミステリの祭典

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猿の悲しみ
風町サエシリーズ

作家 樋口有介
出版日2012年09月
平均点4.50点
書評数2人

No.2 3点 ボナンザ
(2024/02/14 22:21登録)
軽快な展開と母は強しな一編。

No.1 6点 makomako
(2013/06/30 09:26登録)
 お気に入りの樋口氏の新作ということで早速購入。相変わらず文章はテンポが良くなのだが、なんだか違和感がある。今までの氏の作品では話の合間に微妙な季節感のある描写があり、これがまた楽しいのだ。ところが本書ではそういった描写はあるのだが、自然に対する文章がすっかり抜けている。人工的なものの文のみではなんだか寂しい。登場人物の洒落た会話も以前の作よりはかなり低下している。
 主人公のサエはヤンママで殺人の過去があり、とこれまた極端な設定ではあるが、氏にはホームレスの元刑事もあったりしたこともありそれほど違和感はない。作者の女性体験が豊富になるにつれ?女性に対する目はさらに冷えてきているようです。同世代の男として良く分かるけどもうちょっとやさしい女の子もいてほしいなあ。
 それにしてもサエは強すぎるねえ。女でこれほど強い状態を維持するのなら毎日練習に励んでいないと無理そうですが--。まあ天才なのでしょう。

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