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ミステリの祭典

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臆病な共犯者
ペリイ・メイスン

作家 E・S・ガードナー
出版日1957年01月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 弾十六
(2019/08/24 04:26登録)
ペリーファン評価★★★★☆
ペリー メイスン第48話。1955年11月出版。ハヤカワ文庫で読了。(なお、以下はAmazon書評の転載です。いずれ再読したらあらためて書きます。)
1954年から1961年まで毎年メイスン3作のペースが続きます。策略好きのメイスン、株主になり重役会に出席し、事件に巻き込まれます。メイスンの正式名にミドルネームはない。帽子掛の胸像は「グラッドストン」(原文でも誤記、正しくはブラックストーン) 。メイスンは誤魔化しをお膳立てし、ホルコムに死体発見をからかわれます。予審ではバーガーと対決、冒頭で無用の芝居気を除くようにと勧告されますが、上手く混乱を招きます。弾道検査の専門家レドフィールドはシリーズ2度目の登場。陪審裁判では追い詰められながらも見事な推理で鮮やかな解決を迎えます。(でも結末はどうなんでしょう)
銃はスミス&ウェッソン.38口径リボルバー銃身5インチ、シリアルS910684が登場。SシリアルはNフレームの銃(S&W.38/44か.357マグナム)のものですが、S333454までしか存在しません。(S91068の誤記だとすると1952-1953年製) 薬莢は.38スペシャル(この翻訳では「.38口径スペシャル」)のピータースとU・M・Cで弾丸は158グレイン。Peters Cartridge CompanyもUnion Metaric Cartridge Companyもレミントン傘下です。
(2017年4月30日記載)

No.1 6点 nukkam
(2016/07/15 12:26登録)
(ネタバレなしです) ミスディレクションが鮮やかな「日光浴者の日記」(1955)ととんでもない展開に驚かされる「怯えるタイピスト」(1956年)の間にはさまれて1955年に発表されたペリイ・メイスンシリーズ第48作の本書はやや地味な印象を受けますがそれでもそれなりの特色を持っています。アメリカの法廷では夫婦は互いの不利になる証言をしないですむようになっているようで、メイスンシリーズでも「カレンダー・ガール」(1958年)などでそれを巡っての法廷駆け引きが見られますが本書ではあのメイスンがその禁じ手を使おうとしているのが大変珍しいです。その顛末(てんまつ)がどうなるかは読んでのお楽しみです。

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