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ミステリの祭典

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虚空の糸
警視庁捜査一課十一係 

作家 麻見和史
出版日2013年04月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2024/06/22 23:33登録)
講談社文庫版では「警視庁殺人分析班」となっている捜査一課十一係シリーズの第4作です。主役の如月塔子巡査部長と鷹野秀昭警部補がなかなか魅力的です。タイトルもなるほどと思わせられます。
事件は「警視庁脅迫事件」、東京都民を殺されたくなければ二億円を払え、という無茶なもの。まあそこはミステリですから、裏があるわけです。事件の展開は意外性もあり、楽しめました。
ただ、疑問点もかなりあります。まずこの犯人、いくら何でもある人物を信用しすぎです。また、二者択一のもう一方だった場合、さらに「想定外のこと」が起こらなかった場合、犯人がどうするつもりだったのか、全く不明です。第2の殺人現場検証段階で、ある予測を考えたものの、犯人の視点から書かれた部分を読んで、予測は違っていたのかと思ったのですが、実際には合っていました。犯人視点部分はない方がよかったでしょう。

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