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ミステリの祭典

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メグレの幼な友達
メグレ警視

作家 ジョルジュ・シムノン
出版日1978年10月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2013/01/20 18:24登録)
タイトルの幼な友達については、作中でメグレ自身が友達ではなくて同級生だと言っています。高校のころはむしろそのひょうきんぶりで人気者とも言えた嘘つきのフロランタンが、殺人事件に巻き込まれて、警視庁にメグレを訪ねてきます。話を聞いてみると、どうも怪しい。彼の話をそのまま信じることもできないけれど、だからといって愛人を殺すような男でないことも間違いないというわけで、仕事の話を家庭に持ち込まないメグレにしては珍しく、夫人にやっかいな事件だとぼやいています。
さらにフロランタンが墓石と呼ぶ無表情な女管理人がまた、なかなかインパクトのある人物なのですが、彼女の証言も怪しい。
その二人の他に容疑者が三人いて、さて真犯人は誰かという点については、完全にフェアプレイが守られているとは言えないものの、意外に論理的にフーダニットしている作品でした。

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