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ミステリの祭典

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皇帝の新しい服
ミリア&ユリシリーズ

作家 石崎幸二
出版日2012年12月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 メルカトル
(2020/07/31 22:25登録)
瀬戸内海の島に代々伝わる、名門美蔵家・婿取りの儀式。櫻藍女子学院高校ミステリィ研究会・お騒がせトリオのミリア、ユリ、仁美は美味しい海の幸に目がくらんで、サラリーマン兼ミス研特別顧問の石崎を花婿候補に仕立てて島へ向かうことに。だがその儀式では過去数回にわたり殺人事件が発生し、いまだに真犯人が捕まっていない。さらに、石崎のもとにまで差出人不明の脅迫状が届く!惨劇は繰り返されてしまうのか。
『BOOK』データベースより。

深月仁美って誰だよ、やっぱりシリーズ物は順を追って読まなきゃダメだね、と思った一冊でした。まあ別に仁美の登場時から読まなければ訳解らないとは言えませんけど。
孤島物の割にショボイ謎とショボイ真相、ややこしい謎解きが終わっても決してカタルシスは得られません。現在進行形の事件がメインではなく、あくまで過去の事件をどう解決するかが命題であり、第一から第四まで事件のてんこ盛りに見えますが、犯人の狙いも概要も画一的で、大して魅力的なものではありません。

ミリアとユリは相変わらずですが、今回は心なしかややボケとツッコミのキレが悪くなっている気がします。事件が解決しても、まあそんなところだろうな程度にしか思えません。ミステリとしては小粒感が否めず、まあまあとしか言いようがないですね。

No.1 5点 kanamori
(2013/01/17 12:58登録)
”婿選び”の伝統儀式が執り行われる瀬戸内海の島で、みたび過去の惨劇が繰り返される?----といっても、石崎ミステリですから、横溝正史ワールドのおどろおどろしい雰囲気などあるはずもなく、会社員・石崎とミステリ研女子高生3人組によるボケとツッコミが連発されるお笑い本格ミステリです。
伏線があからさまなので、恒例の〇〇ネタであることはすぐに解ったのですが、ミリアの推理と同じ結論どまりで真相には至りませんでした。しかし、タイトルがアンデルセン童話のアレの直訳というのは一般常識なんだろうか? 知っていれば事件の構図もピンとくるんじゃないかな。

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