home

ミステリの祭典

login
疑惑のスウィング
プロゴルファー リーの事件スコア

作家 アーロン&シャーロット・エルキンズ
出版日2012年09月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 5点 nukkam
(2021/06/05 22:58登録)
(ネタバレなしです) シリーズ前作の「邪悪なグリーン」(1997年)から久しぶりに書かれた2004年発表のリー・オフステッドシリーズ第4作の本格派推理小説です。「邪悪なグリーン」は1番ゴルフ・ミステリーらしくないシリーズ作品だと思いましたが、本書は1番ゴルフ・ミステリーらしい作品ではないでしょうか。英米のトップ・プロがチームで対決する大会に抽選枠で出場することになったリーの緊張ぶりが実によく伝わってきます。謎解きももちろんあるのですがゴルフの方にウエイトを置いたようなプロットで、これはこれで面白いのですがミステリーとしては「悪夢の優勝カップ」(1995年)と比べると物足りなく感じました。

No.1 6点 Tetchy
(2012/10/17 22:28登録)
今回の謎はアメリカチームのキャプテンを務めるロジャー・フィンリーのキャディの殺人事件と、ロジャーのショットの不振の原因である。
実は殺人事件の捜査に関してはいわゆる通常のミステリにありがちな緻密な警察捜査が語られるわけではない。あくまで本書はプロゴルファーのリーが中心になって物語が動いていくため、終始彼女の周囲にいるプロゴルファーたちとのやり取りやゴルフの試合のこと、そしてロジャーの不振の原因探しがメインになってくる。

さて今回この不振の謎に私はようやく“ゴルフ”ミステリの特色が出てきたぞと思い、興味津々で読んでいったのだが、明らかになった真相は殺人の真犯人ともども実に薄口である。
やはりこのミステリはゴルフにまつわるエピソードを愉しむ姿勢で臨むのがいいようだ。

2レコード表示中です 書評