| トネイロ会の非殺人事件 |
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| 作家 | 小川一水 |
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| 出版日 | 2012年04月 |
| 平均点 | 5.50点 |
| 書評数 | 2人 |
| No.2 | 5点 | ことは | |
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(2026/04/05 23:36登録) 小川一水のミステリ系作品。でも、そこはSFを主戦場とする小川一水だけあって、SF的な味付けがある作品がおおい。どれもなかなかよくできているが、あまり琴線には触れなかった。 「星風よ、淀みに吹け」 個性的なSF的な舞台設定と、その設定だからできる仕掛けが凝っている。キャラの書き込みがもっとあれば面白かったかも。仕掛けだけが記憶に残る印象。 「くばり神の紀」 ある設定を導入しているのだか、そこから展開される説明は、やっぱり面白い。小川一水は、こういう「社会の成り立ち」の説明はお手の物ですね。ベストを選ぶなら本作。 「トネイロ会の非殺人事件」 状況設定は意表をついていて面白いが、いろいろ説得力がない。設定から必然的に登場人物もおおくなるのに、あまりページ数がないので、ひとりひとりのキャラ立ちに紙幅も使えず、群像劇として立ち上がってこないので、いまひとつ。解説に「良質な舞台劇のよう」とあったが、たしかに舞台にしたら面白くなるかも。説得力のなさは、役者の演技力があれば押し切れるし、キャラ立ちの弱さも役者の個性で補完できる。舞台化したら見てみたいな。 |
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| No.1 | 6点 | 虫暮部 | |
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(2012/07/25 15:51登録) 大長編SFシリーズ『天冥の標』も好調な小川一水のミステリ作品集である。 私は、全3編のうち、「くばり神の紀」が一番面白いと思った。これは厳密にはSFに分類されるのだろうか。ただ、そのことこそが “意外な結末” でもあるわけで、SFっぽいミステリのあとにミステリっぽいSFが並ぶという収録順も効果的。 でもまあ、同作者の純SF作品ほど凄いとまでは言えない。作風としては石持浅海みたいだと感じた。 |
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