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ミステリの祭典

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フランクを始末するには

作家 アントニー・マン
出版日2012年04月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 YMY
(2019/10/20 10:33登録)
ブラックユーモアたっぷりの短編集。冒頭の「マイロとおれ」は犯罪現場に赤ん坊を連れていき、ピュアな視点を捜査に生かす(天真爛漫)計画を導入した警察の話。
買い物リストだけが羅列された「買いもの」からは、背筋の寒くなる行為が鮮やかに浮かび上がる。奇妙な味わいの作品が好きな方にはぜひお薦めしたい。

No.1 6点 kanamori
(2012/06/05 22:05登録)
シュールで奇妙な味わいの12作品収録の短編集。なかには、シュール過ぎてオチがよく理解できないものもありました。
印象に残ったのは3編。
赤ん坊が刑事の相棒となって殺人捜査の現場に赴くユーモラスな「マイロとおれ」。標的の大物スターに対峙した殺し屋の立ち場が二転三転する暗殺劇「フランクを始末するには」。ともに、”なんとなく可笑しい”シュールな作品。
そして一番の異色作「買いもの」。登場人物や場面説明の描写が一切なく、ただ20日余りの毎日の買いもの品リストを羅列するだけで、主人公の心情の変化と状況の変化を読者に悟らせるという、これはアイデア賞もの。

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