虎の眼 |
---|
作家 | ウィルバー・スミス |
---|---|
出版日 | 1990年08月 |
平均点 | 7.50点 |
書評数 | 4人 |
No.4 | 6点 | itokin | |
(2012/12/17 10:21登録) 宝探しの冒険小説。こんなの初めて。私が年を取りすぎてるためか先が読めてしまい、また主人公が超人過ぎて心に響かなかった。 小説より映画にしたほうが面白いと思われる作品です。ただ、最後の一ひねりは結構いけますよ。 |
No.3 | 8点 | あびびび | |
(2012/07/29 19:57登録) 完璧に冒険小説だと思うが、最後にちょっとしたどんでん返し風の謎もある(ほとんど予想はつくが)。 しかし、これほどおもしろい小説も久しぶり。けっこう分厚い本だが、一度手にするとなかなか離せない。小学の時に読んだロビンソンクルーソーを思い出した。 虎の目とはマルタの鷹のようなもので、単なる題名にすぎないが、この本の題名に相応しいと思った。 |
No.2 | 8点 | こう | |
(2012/06/23 01:05登録) 90年代前半に仁賀克雄が「熱砂の三人」を激賞していたのをきっかけに手に取った作家でした。 この作品は海洋冒険小説ですが魅力的なアウトロー主人公とヒロインによる宝探しで宝を狙う敵との闘いが描かれる単純で典型的な冒険小説ですが楽しめました。 ウィルバー・スミスの作品はどれも安心して読める起承転結のはっきりした冒険小説だと思いますがその点デズモンド・バグリィに通じる所があるかなと当時思いました。 この作品の読みどころであるラストは事前のストーリー自体がそれを予測させている所が気に入りません。「一度あることは二度ある」体裁でなければもっと良かったと思います。その点は不満ですが面白いことは面白いです。 |
No.1 | 8点 | mini | |
(2012/03/30 09:57登録) * 今年の私的マイブームの1つ、スミス姓の作家を漁る 発売中の早川ミステリマガジン5月号の特集は、”レジナルド・ヒルと内藤陳よ、もう一度” 追悼特集ってわけだね 内藤陳と言えば発起人でもある”日本冒険小説協会” 協会では毎年、国内・海外それぞれその年度のベスト冒険小説大賞を選んでいる 歴代受賞作を見ると純粋にハードボイルドだったり諜報小説やアクションスリラーの類などヴァラエティに富んでいて、全体としては総合エンタメ小説アワードって感じだ 視野が広いのは良い事だが、、悪い意味で冒険小説というジャンルを広く解釈し過ぎて、冒険小説とハードボイルド私立探偵小説と同系列と解釈するような誤った風潮も生んでいる 少なくともハードボイルドだけは別部門を設けるべきだろう まぁ愚痴はさて置き、冒険小説協会選定90年の受賞作がウィルバー・スミス「虎の眼」なのだ、”このミス91年度版”の7位にも入っている 私はごく少数の冒険小説しか知らないが、これまで読んだ冒険小説の中でも最高に面白い1冊である 各章の番号どころか章立て自体が一切無いのだが、”読み出したら止まりませんよ”てな作者の自身の表れか、それでいて緩急の付け方も絶妙 よくジェットコースター式スリラーという分野が有るが、これはまさにジェットコースター式冒険小説だ 強いて言うなら欠点も有って、宝探しにお約束の美女登場と冒険小説としては昔ながらの定型だし、主人公がタフ過ぎだろ(笑)と指摘は出来る でもとにかく面白い、世界的な人気作家なのに何で日本では人気がもう一つ出なかったんだろ、やはり出版社がバラバラな紹介のされ方が仇だったか、こういう不運な作家居るんだよねコリン・フォーヴズとか 冒険小説の初心者が入門するにはA・マクリーンあたりはちょっとしんどいと思う、そういう意味では「虎の眼」は入門編としても向いている 「虎の眼」でもう一つ言及すべきは終盤のどんでん返し、これを読んだら、冒険小説はミステリーの範疇外などという言葉は出てこないはずだ |