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ミステリの祭典

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サイバーテロ 漂流少女
サイバーセキュリティコンサルタント・君島悟

作家 一田和樹
出版日2012年02月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2017/09/29 21:46登録)
実際にサイバーセキュリティ情報サービス事業をやっていた作者による、サイバーセキュリティ・コンサルタント君島悟のシリーズ第2作です。
冒頭の出来事については、いくらなんでも2011年の段階で現実にはそれはないでしょう。たとえ外部から操作すべてをコントロールできるとしても、君島がその条件を挙げているとおり、状況的に無理があるのですが、その作中での疑問はうやむやなままになってしまっています。それにしても、このシーンをプロローグ的に使う意味は、あまり感じられませんでした。
それでも、SFに片足突っ込んだミステリとしては、なかなかおもしろいと思います。全国的な金融等の混乱を引き起こすサイバーテロ計画の全貌がだんだん明らかになってきて、その対策を考えるあたり、タイムリミット・サスペンスが効いています。そのテロ事件が一応解決した後の全体的な真相解明もかなり鮮やかでした。

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