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ミステリの祭典

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王子を守る者

作家 レジナルド・ヒル
出版日1985年09月
平均点6.50点
書評数2人

No.2 7点 ことは
(2022/02/27 13:17登録)
ヒルはやっぱりキャラクター描写かいい。本作は、プロットとしては手堅い冒険スパイスリラーだが、陰影のあるキャラクターで印象深いものとしている。冒頭にふられる仕掛けも、いい感じで回収され、そつがない。
ルエル名義の作をいれても、ヒルのスリラーでは上位にくると思う。

No.1 6点 kanamori
(2012/02/17 23:44登録)
先月亡くなったレジナルド・ヒルのノン・シリーズ長編。(1982年刊)
タイトルは何かの象徴かと思っていましたが、小説の内容そのまんまでした。

もとロンドン警視庁の王室警護班で以前アーサー王子の警固を担当していたマクハーグ警部は、いくつかの運命のいたずらによって、ある組織から命を狙われる王子と再び関わることになる......。
男女の恋愛を絡めた謀略系の冒険サスペンスで、どちらかというとパトリック・ルエル名義の作風の方に近い異色作と言えるでしょう。
”ロミオとジュリエット”のようなアーサー王子と米国の富豪の孫娘との関係や、秘密結社フリーメイソンが関わった謀略などはちょっとベタ過ぎるかなと思いますが、残り40ページを切ってからの山荘の活劇は緊迫感があってよかった。
マクハーグ警部の口調が、ディック・フランシスの主人公を思わせて気になったのですが、訳者が同じ菊池光氏でした。

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