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ミステリの祭典

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千葉千波の怪奇日記 化けて出る
千葉千波の怪奇日記

作家 高田崇史
出版日2011年11月
平均点4.00点
書評数2人

No.2 4点 メルカトル
(2023/04/12 22:46登録)
永遠の浪人生と思われたぴいくんと慎之介が、大学に合格。学校帰りに居酒屋「ちの利」に通う日々が始まった。ところが、二人が通う国際江戸川大学には恐怖の七不思議、通称「江戸七」と呼ばれる言い伝えが。解決を依頼された、ぴいくんの従弟で、天才高校生の千波くんが怪奇現象に立ち向かう。全5編を収録。
『BOOK』データベースより。

端的ではあるものの、主要登場人物の個性はよく書けていると思います。だからと言って面白くなるとは限らない見本の様な作品。『怪奇日記』とあるように語り手のぴいくんが見聞きした摩訶不思議な現象を従弟の千波くんが合理的に解決して見せるもので、最早パズルとは無関係です。そしてラストには一捻りしてあり、その意味ではまあ面白くない訳ではないけれど・・・と云ったところです。

三話目まではそれなりに納得出来ますが、『箸が転ぶ』はさてここからと云うところで終わり何それって感じで、尻切れトンボも甚だしいし、最後の書下ろし作品『立って飲む』は内容が全然頭に入ってこない凡作だし、これは低評価もやむを得ないですね。
随分前に買ったと記憶している本作、過去に戻って自分に何故買った?と問い掛けたくなりました。

No.1 4点 kanamori
(2012/01/19 22:31登録)
千波くんシリーズ連作短編の第5弾。
サブタイトルは「千葉千波の怪奇日記」だけど、実際は従兄の”ぴいくん”が大学生活で見聞きした怪奇事件をまったりと語る構成で、パズル好きの天才高校生・千波くんは解決編に登場するだけですけどね。
各編ともミステリ部分は微妙というかイマイチ(4点)。
でも、居酒屋仲間の女子大生2人、とくに海月ちゃんのとぼけたキャラが笑えるので加点(+1点)。
ただ、従来の割と難易度が高いパズルじゃなく、今回はとんちクイズみたいになったのは減点(-1点)。

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