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ミステリの祭典

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浮気妻は名探偵
人妻エリ子&独身警部補・黒沢の不倫コンビ

作家 梶龍雄
出版日1989年01月
平均点4.00点
書評数2人

No.2 3点 パメル
(2018/04/09 12:57登録)
推理小説に少しだけ官能小説風の味付けをした感じの8編からなる連作短編集。
推理小説としてこういう点に不満があるとか指摘する以前に、小説としてストーリーが面白くない。これはもう致命的。
夫の単身赴任で暇を持て余している主人公の女性が、刑事と浮気をしながら、様々な事件に顔を出し推理するという、不道徳にして愉快な設定。面白いと思ったのは、この設定だけだった。
余談ですが、この作者の一部の作品はとても高い価格で取引されている。以前、ヤフオクで「龍神池の小さな死体」が8000円で落札されたのを見たことがある。amazonでは、今現在9999円で出品されている。この作品は読んでみたいのだが、この価格では手が出ないし、かといって自分の住んでいる周辺地域では、図書館にも置いていないのが残念だ。復刊を望む作品の一つです。

No.1 5点 kanamori
(2011/10/19 18:58登録)
ミステリー好きの人妻エリ子と愛人の警部補が謎解きをしていく連作短編集。「女はベットで推理する」につづくシリーズの第2弾です。
この設定どこかで読んだようなと考えていたら、嵯峨島昭(宇能鴻一郎)の美食探偵コンビにそっくりだと気がついた。
当時の出版社の意向でしょうが、各編ともお色気満点の描写が挿入され、通俗ぶりと女性の変な言い回しのセリフに腰が引けるのですが、その分ちょっとしたトリックがあると妙に嬉しくなりました(笑)。第1話の「多すぎる凶器」など”読者への挑戦”付きの消去法推理で、作者はやはり本格推理にこだわっています。

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