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ミステリの祭典

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夏の王国で目覚めない

作家 彩坂美月
出版日2011年08月
平均点7.00点
書評数2人

No.2 8点 蟷螂の斧
(2018/09/30 13:13登録)
裏表紙より~『父が再婚し、新しい家族になじめない高校生の美咲。だから、幻想的なミステリ作家、三島加深のファンサイトで加深が好きな仲間を知ったことは大きな喜びだった。だが“ジョーカー”という人物から【架空遊戯】に誘われ、すべてが一変した。役を演じながらミステリツアーに参加し、劇中の謎を解けば、加深の未発表作がもらえる。集まったのは7人の参加者。しかし架空のはずの推理劇で次々と人が消え…』~

第12回本格ミステリ大賞候補作。色々と突っ込みどころはあるのですが、期待していた以上に楽しめました。ツボに嵌まった感じです。目新しいトリックは無いのですが、架空劇と現実との世界がうまく料理されていました。架空劇では、別荘で転落死した女性の謎を解かなければならず、現実の世界では、劇を演じている自分たちを抹殺しようとする犯人を捜すというものです。つまり、謎を解明しながら、現実での危機を打開しなければいけないという多重構造のミステリーです。意外な点は○○の○○ミステリーであったことです。

No.1 6点 まさむね
(2012/02/06 22:56登録)
 青春小説のイメージが強いかもしれませんが,実は(?)本格ミステリ度合いも高い作品です。もっとミステリ好きに読まれてもいいような気がしますね。
 とは言え,各々のトリックや後半の反転については,概ね察しがつきますし,リーダビリティも決して高いとは言えません。(残念なことに,青春小説的要素は,私にとって「蛇足」としか映りませんでした…)
 その一方で,現実と仮想を混然とさせつつ,心理的クローズドサークルとでも言うべき状況を作り出した「架空遊戯」なる設定の妙,さらに,様々な仕掛けを用意した「志」は,評価すべきと思います。次回作も追いかけてみたくなりました。

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