かばん屋の相続 |
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作家 | 池井戸潤 |
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出版日 | 2011年04月 |
平均点 | 5.00点 |
書評数 | 2人 |
No.2 | 5点 | haruka | |
(2014/05/16 00:01登録) たしかに小説として洗練されているのだが、過去の作品と比べて熱を感じなかった。 |
No.1 | 5点 | E-BANKER | |
(2011/04/29 23:27登録) 「オール讀物」誌に断続的に発表した作品をまとめた短編集。 大田区にある「とある銀行の店舗」を舞台とした作者得意の金融ミステリー。 ①「十年目のクリスマス」=かつて会社を倒産させたはずの社長が高級車を乗り回す? 現実的には債権者もそんなに甘くないような気はするし、本来ならこれって保険金詐欺に当たるのでは? ②「セールストーク」=作者の作品に良くある、銀行を舞台にした「勧善懲悪」もの。「浮き貸」はダメですよ、支店長! ③「手形の行方」=取引先の手形が銀行内で紛失した? 真相は割と在り来たり。 ④「芥のごとく」=ラストに救いがなくてちょっと・・・まぁ、商売の世界は厳しいということだよね。まさに「弱肉強食」。 ⑤「妻の元カレ」=これも、ラストは丸く収まるかと思いきや、救いのない感じに・・・自分の希望と待遇(現実)の格差って、サラリーマンにとっては何となく悩んでしまうことだよね。 ⑥「かばん屋の相続」=これはあまりに「勧善懲悪」すぎて、ちょっと現実感に薄い。いかにも作り物っぽくて、表題作には相応しくないと思うが・・・ 以上6編。 まぁ、安定感たっぷりといえばそうかもしれないが、ちょっと「いかにも」すぎる作品という印象。 作者の作品を読んでると毎回感じますが、「お金」ってやつは人間をとことん嫌な奴に貶めるものなんですねぇ・・・ それでも人は生きていくために「働き」、「お金を稼ぐ」しかないわけですけど。 (あまりお勧めというべきものはなし。敢えて挙げれば②か④) |