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ミステリの祭典

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ロマンス

作家 柳広司
出版日2011年04月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 八二一
(2019/12/03 21:09登録)
瞠目するようなトリックではない、むしろ小粒だが、語り方・見せ方・創り方が巧い。昭和史を描いた歴史小説であり、切ない恋愛小説であり、ミステリ小説でもる。三つのどの側面から読んでも良い。絶妙な時代設定がうまく生かされている。華族ファン必読。

No.1 6点 kanamori
(2011/07/28 21:50登録)
昭和初期の華族社会を背景に、男女三人が織りなす人間模様に殺人が絡むミステリ。
ロシア人の血が混ざる子爵という主人公・清彬の、この時代に対する閉塞感や、史実を織り交ぜた赤化華族、新華族の生態などが興味ぶかく読ませます。そして、200ページ過ぎの衝撃的な一行。海外ミステリではありえても日本ではタブーといえるテーマに踏み込むのかとドキリとさせましたが・・・・。最後は結局はそういう類いのミステリを避けてしまった。
結末はやや平凡で、傑作になりそこなった佳作という感じがする。

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