花実のない森 |
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作家 | 松本清張 |
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出版日 | 1964年01月 |
平均点 | 2.50点 |
書評数 | 2人 |
No.2 | 3点 | 蟷螂の斧 | |
(2019/11/04 17:14登録) (再読)裏表紙より~『会社員の青年・梅木隆介はある夜、夫婦と名乗るヒッチハイクの男女を車に乗せた。高貴さをも漂わせる美女と粗野な中年男は、まるで不釣り合いなカップルだった。好奇心が燃え上がる梅木は、車に残された万葉の古歌が彫られたペンダントから女の正体を突き止めようとする。だがそれは、甘い死の香りが漂う追跡行だった。謎が謎を呼ぶロマンチック・サスペンスの傑作!』~ 今では単なるストーカーの話ですね。身元の分かるような小道具を、二人とも車の中に落としていたというのは、偶然過ぎて笑ってしまいます。そして謎の女性に、どうしてそんなに駆り立てられるのかが伝わってこないのが弱いところです。そしてその正体も、うーんどうなんでしょう・・・といったものです。残念。 |
No.1 | 2点 | 空 | |
(2011/04/16 08:50登録) 今まで読んだ松本清張作品の中でも、最も安易な展開の作品でした。 「女性画報」に連載されたということなので、ロマンティック路線を狙ったのでしょうが、どうも主役の男の身勝手さばかりが気になります。いくら上品で美人であるにしても、本当に一目ぼれによる思い込みという感じにはあまりなりません。ウェイトレスをしている恋人を使って事件関係者を探らせるのも身勝手。この恋人はクイーンやクリスティーが好きだということですが、その設定も全く生かされないままです。 二人ともが落し物をする偶然。新聞の写真を目にする偶然。さらにその後簡単に、写真には写っていない二人目の事件関与人物にたどり着く経緯。謎の女があえてホテルで会食する意味の無さ。切符の切れ端の発見(なぜその切れ端が落ちていたのか全く不明)。最後の偶然の出会い。そういったご都合主義が連続する作品で、真相も平凡としか言いようがなく、端正な情景描写がむなしく感じられてしまいました。 |