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ミステリの祭典

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巡査の休日
道警シリーズ

作家 佐々木譲
出版日2009年10月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 7点 HORNET
(2015/05/10 20:56登録)
以前、ストーカーに襲われて危機一髪のところを、小島百合巡査に助けられた村瀬香里。その香里のもとに「見つけたよ、気をつけな」という脅迫めいたメールが届く。以前のストーカー、鎌田は療養中の病院を脱走していた。鎌田の復讐か…?警戒を強め、香里の護衛にあたる道警。
 以前は風俗店に勤めていた香里も、事件後は店を辞め、今は「よさこいソーラン」の舞踊チームに所属し、演舞の中心的存在として活躍中。時は奇しくもその「よさこいソーラン祭り」の時期。演舞を休むわけにはいかない、という香里を護衛するため、小島百合巡査も演舞に参加することに…!
 よさこいソーラン祭りの時期の道警の多忙・混乱ぶり、その中で奮闘する警官たちの様子がよくわかり興味深い。本シリーズは全てそうだが、事件発覚から解決までの数日を一日一日描写するテンポのよさ、スピード感が〇で、非常に読みやすい。
 事件の真相はかなり前の方でわかってくる。ミステリを多く読んでいる人なら大抵気付くだろう(伏線の示し方がわかりやすすぎる)。であるが、やはり面白い。
 このシリーズは突出して評価が高いものにはならないが、基本水準が高い。ハズレと感じたものはない。

No.1 5点 kanamori
(2011/02/07 17:40登録)
北海道警シリーズの4作目。
前作で小島百合巡査が逮捕したストーカー事件の犯人が逃走し、津久井らが追うというのがメイン・プロットで、それに複数の事件が並行して展開するモジュラー形式になっています。
いずれの事件もこれまでのシリーズ作品と比べると小粒なので、やや牽引力に欠ける印象。刑事群像劇を読ませるには、キャラクター造形に長けているとは言い難い作風なので、シリーズ愛読者でないと楽しめないのではと思う。

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