スターダスト 私立探偵スペンサー |
---|
作家 | ロバート・B・パーカー |
---|---|
出版日 | 1991年03月 |
平均点 | 6.50点 |
書評数 | 2人 |
No.2 | 7点 | 人並由真 | |
(2023/06/14 08:14登録) (ネタバレなし) 全米でも人気の美人スター女優ジル・ジョイスが主役の女医を演じる、医療ドラマ。恋人の精神科医スーザン・シルヴァマンがその番組のコンサルタントを務めてる縁で「私」こと私立探偵スペンサーは、やっかいごとの相談を受ける。実は主演のジルが、何者かから脅迫を受けているようなのだ。スペンサーは調査の依頼を受けるが、肝心のジル本人は情報の提供に消極的な一方、スペンサーに秋波を送ってくる、どうにもやっかいな当時者だった。やがて彼女の周辺で、関係者が射殺される事件が起きる。 スペンサーシリーズの第17長編。まったくの気まぐれ購入し、つまみ食いで読んだシリーズの途中の一冊だが、意外に面白かった。 評者にとってもはやスペンサーシリーズの価値は、敷居の低い(期待値も低い)なかで、いかにどれだけ得点してくれるか、だが、犯人の意外性(同世代の別のネオ・ハードボイルドミステリの某作品を想起したが)といいい、事件の陰影を通じて最終的に浮かび上がる人間関係の渋みといい、これは予想以上によく出来ていた。 まあ当方が思ったことも、思いつく前に言われてしまったことも、みんな大方はHM文庫版の解説(演出家の鴨下信一なる御仁が担当)で、無駄なくまとめてくれているので(笑・汗)、今回はあまり書くことはない。 『初秋』その他の(元)少年や、スペンサーの元彼女(だったよな? 記憶違いかもしれない)リンダ・トマスの名が出て来るのもちょっと嬉しかった。 まあ何はともあれ、今回はほんのちょっとだけ、あの(中略……さっきのネオハードボイルド云々のとは、また別の海外巨匠作家の名が入る)の諸作を想起させる犯人のキャラクターが応えた、ということで。 ひとさじだけオマケして、この評点。 |
No.1 | 6点 | あびびび | |
(2011/01/25 16:16登録) このところスペンサー・シリーズばかり読んでいる。英語のテキストに適しているらしいが、本当に読みやすく、この本も4.5時間で読んだ。 今回は絶大な人気を誇る女優が酒と麻薬に溺れ、精神不安定の中、その原因を調査するために精神鑑定士である恋人のスーザンとともに依頼される。 例によってあっと驚く仕掛けはないが、相棒のホーク、さらに殺人課警部補らとともに、真相を突き止める流れの小気味よさは、当分求めてやまないかも。シリーズは40冊近くある。 |