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ミステリの祭典

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ボトムズ

作家 ジョー・R・ランズデール
出版日2001年11月
平均点6.50点
書評数2人

No.2 5点 蟷螂の斧
(2015/11/15 13:17登録)
ミステリーというより、少年成長物語・家族物語の要素が強い作品です。背景に人種差別問題が流れるというならまだ良いのですが、本作は前面に出てきます。よって、ミステリーを読もうとしていた、または、期待していた自分にとって、かなり違和感というか、肌に合わない要素が強い作品となってしまいました。また、ちょっと長いかなとの印象も。しかし、他の書評ではかなり高評価の作品です。

No.1 8点 kanamori
(2011/01/02 22:06登録)
まだ黒人差別が色濃い1930年代のアメリカ南部”ボトムズ(湿地帯)”と呼ばれた地域を舞台に、黒人娼婦の連続殺害事件を扱った小説。
ジャンル的にはモダン・ホラーとかサイコ・サスペンスの範疇ですが、ミステリ的な興味より、主人公の11歳の少年ハリーの成長物語の趣きが強い。父親との関係、黒人差別問題、街の人々の当時のリアルな生活ぶりなど、文芸的香気に溢れた筆致で描かれていて、ランズデールの多才ぶりを再認識させられた。
キングの「スタンド・バイ・ミー」や、マキャモン「少年時代」と同様のノスタルジーに浸れる傑作です。

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