home

ミステリの祭典

login
真実の行方
マーティン・ヴェイル

作家 ウィリアム・ディール
出版日1996年09月
平均点8.00点
書評数2人

No.2 8点 蟷螂の斧
(2015/01/26 19:04登録)
法廷もののイメージは、お堅い社会派、法廷場面ばかり?でしたので、あまり手にしませんでしたが、最近、フィリップ・マーゴリン氏の作品(法廷もの)を読み始め、このジャンルに興味を持ち始めました。本作品は、サイコ系サスペンスであり、イメージとは全く別のものでした。登場人物の造形が丁寧で素晴らしい。特に容疑者の天使のような青年、無罪を勝ち取るためには手段を択ばない弁護士などなど・・・。長編ですが一気読みできました。ラストは完全に逆手を取られたという感覚です。映画化(主演・リチャード・ギア)されているので、DVDを借りて、原作と比較してみようと思います。

No.1 8点 kanamori
(2010/11/28 17:28登録)
リーガル&サイコ・サスペンスの傑作。
カトリック教会の大司教惨殺事件の容疑者として逮捕された19歳の青年エアロンを巡る迷宮の物語。
元恋人の女性検事と法廷で対峙することになるヤメ検弁護士マーティンの人物造形が見事で物語に厚みを感じさせます。
事件時の記憶を喪失しているというエアロンの供述や、大司教の裏の顔が判明することで、事件の様相が二転三転し非常にスリリングな展開。サイコものでお馴染みのネタを用意しながら、それを逆手に取ったような”最後の一撃”が実に強烈でした。
「フーリガン」のウィリアム・ディールがこういったタイプのミステリを書いていたとは思わなかった。

2レコード表示中です 書評