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ミステリの祭典

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ミステリー迷宮読本
ムックY編集部編

作家 事典・ガイド
出版日2003年11月
平均点8.00点
書評数2人

No.2 6点 江守森江
(2011/01/09 06:11登録)
国産ミステリを傑作から駄作(紛れている)までマニアックにならない程度に幅広く紹介している。
21のキーワード別に紹介されるのだが絶妙な分類になっている。
でも作家のスペシャルインタビューと流水大説は不要。
千街晶之が担当の「密室」「読者への挑戦」で紹介される作品は文中も含めほぼ既読な反面で、殆どの作品が未読な分野もあり、自分の読書嗜好の偏りが再確認できたのは嬉しい。
もっとも、嗜好を変える気はサラサラ無い。
よって、本書の巻末インデックスにある228作品中既読は63作品と少なかったが今更読むぞと気張りたくなる作品も殆ど無い。

No.1 10点 Tetchy
(2010/11/09 21:26登録)
発行当初はそんな凡百のミステリガイドブックと変わらないだろうと思い、発行された年末には買わずそのままにしていたのだが、二階堂黎人がHPでこのムックを褒めていたのを見てGWに購入。そしてその賞賛は間違っていなかった。
これは本当にミステリを愛する者が作ったムックである。ミステリをカテゴリー別に論じ、新旧織り交ぜて論じている。その内容の出来に個人差はあれ、なかなか読ませる。通常出てくるタイトルとは違う隠れ傑作本も続出だし、本読みの本読みによる本読みのためのムックになっている。
原書房の『本格ミステリベスト10』が何年も発行されているのマニア臭さから脱却できていないのに対し、これは本当にミステリ好きの痒い所に手が届く面白さである。表紙のイラストのいかがわしさは褒められたものではないが、それを差し引いても星5ツに値する。掘り出し物とは正にこの事を云う。名も無き出版社にしては最上の出来だ。天晴れ、洋泉社!!

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