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ミステリの祭典

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愛おしい骨

作家 キャロル・オコンネル
出版日2010年09月
平均点7.00点
書評数2人

No.2 7点 八二一
(2019/10/25 15:35登録)
町の人々の秘められた顔が明らかになるたびに新たな謎が浮かび上がり、時の経つの忘れて読み耽ってしまう狂おしいまでの愛の物語。なによりも終章直前の二つのダンス。罪と罪悪感と愛と憎悪の坩堝が美しく踊る。呼吸が停まる。

No.1 7点 kanamori
(2010/10/31 16:32登録)
戯画化されたような奇人変人住民が多数出て来るうえに、主人公を始め登場人物だれもが秘密を抱えていて、物語の視点がそれらの人物で頻繁に入れ替り、意味深なエピソードをばらまいていく。
本筋である20年前の少年の失踪事件を追いかけながら、複雑な人間関係と凝った言い回しの文章を一行一行噛み砕いて読み進めなければならず、正直一気読みとはいかなかった。
ミステリとしては「クリスマスに少女は還る」ほどの結末のカタルシスは得られなかったが、一筋縄ではいかない人物造形の巧みさは健在。とくに家政婦のハンナがいい。

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