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ミステリの祭典

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時をきざむ潮
「エゾ共和国」シリーズ

作家 藤本泉
出版日1977年09月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 5点 虫暮部
(2020/07/26 14:50登録)
 泥臭い警察小説と“まつろわぬ民”云々の伝奇ネタのツギハギ。破綻を恐れない物語の核の存在感は力強い反面、推進力には欠ける。捜査が停滞するとこちらも退屈してしまった。水江・海江とヒロイン(?)が二人いる設定はあまり生きていない。ラストの場面に何か予想外のびっくり自然現象を期待していたら、単に“規模が大きい”だけでがっかり。

No.1 7点 kanamori
(2010/10/01 19:08登録)
岩手県の海沿いの閉鎖された村を舞台にした土俗伝奇ミステリ、”エゾ共和国”シリーズの第2弾。
排他的な白蟹村近辺での連続アベック失踪事件を発端に、捜査する所轄の巡査が、最後に巻き込まれ目にする村の禁忌が最大の読みどころ。古代儀式や満潮時には沈没するある仕掛けなど、不気味な村そのものが一種の主人公になっていると思います。
ただ、本格ミステリ寄りの工夫は、かえってシリーズのテイストからずれている感じもします。

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