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ミステリの祭典

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地獄の読書録
小林信彦

作家 事典・ガイド
出版日1980年09月
平均点7.00点
書評数2人

No.2 7点 斎藤警部
(2016/01/17 14:47登録)
高校の頃、ハードカバーの安い古本を買ってチョコチョコ覗いたもの。小林信彦氏の簡素にしてユーモラスな文章が好きでした。当時氏の小説もいくつか見てみたけど、こちらの書評本がぐっと面白かったなあ。

当時の新作がメインですが、往年の抄訳や悪訳(? 一部の旧訳に対する氏の悪態が凄くて笑っちゃう)が生まれ変わった当時新訳の古典名作もチョイチョイ現れるのが良いアクセント。

当時新作の書評でやけに興味を引いたのが鮎川哲也「鍵孔のない扉」の不可能興味(応用度高い特殊密室トリック)の概説。もちろんネタバレは無し。「鍵孔」を実際に読んだのはずっと後になりましたが、その間もず~っと、簡潔で掴みの良い氏の書評が頭に残り、読了して「なぁるほど、そういう事だったのねぇ~」と感慨深くもスルンと腑に落ち、、おもむろに葉巻へ火を点けたものです。(最後のは嘘)

No.1 7点 kanamori
(2010/08/04 23:24登録)
翻訳ミステリを中心としたノンストップ読書ガイド。
タイトルは言うまでもなく、フランシス・コッポラの戦争映画のもじりで、著者は小林信彦氏。
主に1960年代の10年間に邦訳された海外ミステリを、次から次へと紹介してくれてます。今では絶版となったものが多数ありますが、古書店巡りの絶好の指標本だった。
ジャンルは、始めのうち本格ミステリ、軽ハードボイルドが中心だったが、徐々にスパイ小説、心理サスペンスが増えてきて、ブームの変遷が分かるのも面白い。

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