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ミステリの祭典

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パズラー 謎と論理のエンタテインメント

作家 西澤保彦
出版日2004年06月
平均点7.50点
書評数2人

No.2 8点 パメル
(2021/07/09 09:16登録)
タイトル通りロジカルな謎解き作品が中心の6編からなる短編集。
新たな指摘によって刻々と姿を変えていく真相。そして「記憶」や「親子」など、他の西澤作品へと繋がる部分も多くみられるのが特徴の作品群。ただのイヤ話や妄想話では終わらない、二転三転する展開やロジカルな推理が楽しめる。
「蓮華の花」作家である日野克久の元に高校の同窓会の連絡が入る。その時、話題に出た梅木万里子のことを、20年間も死んだものと思い込んでいた。主人公の記憶のズレ、鮮やかな蓮華の海に沈む詭計、メタな仕掛けが楽しめる。
「卵が割れた後で」ハリケーンが接近中のフロリダで日本人留学生の死体が見つかった。その肘には、卵がこびりついた跡があった。作者の実体験を元にしたと思しきアングロアメリカンなフーダニット。
「時計じかけの小鳥」奈々は久しぶりに入った書店で、クリスティーの「二人で探偵を」を購入。その本には奇妙なメモと母親の筆跡らしいイニシャルと日付が残されていた。一種のプロバビリティーの犯罪を描いている。
「贋作・「退職刑事」」刑事の五郎は、かつて刑事だった父親に、絞殺事件のことを話す。句読点と台詞まわしから推理の技法まで都筑道夫氏の「退職刑事」を完璧に模倣している。
「チープ・トリック」スパイク・ファールコンとブライアン・エルキンズが殺され、ゲリー・スタンディフォードが犯人のナタリー・スレイドの行方を求め、トレイシィを訪れる。大掛かりな舞台設定と鮮やかな人間消失。復讐譚だが、後味は珍しく良い。
「アリバイ・ジ・アンビバレンス」憶頼陽一は、同じ高校に通う刀根館淳子と年配の男性が蔵の中に入るのを目撃する。二者択一の地獄を描いた学園もの。この不快感は作者ならではのもの。

No.1 7点 dei
(2008/01/13 22:31登録)
様々な西澤保彦が楽しめる一冊。
各話の雰囲気が違い、それぞれ楽しめると思う。
タック&タカチが好きなら読むべき。

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