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ミステリの祭典

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リドル・ロマンス 迷宮浪漫

作家 西澤保彦
出版日2003年03月
平均点6.33点
書評数3人

No.3 6点 パメル
(2023/01/28 08:04登録)
「小説すばる」に不定期掲載されていた謎の人物、ハーレクインが探偵役ならぬ相談役を務める。彼のオフィスに持ち込まれた依頼に耳を傾け、クライアントが望む未来を与える。絡み合った謎が解かれ、明らかになるファンタジーミステリ連作集。
「トランス・ウーマン」結婚式当日、花婿を別の花嫁に奪われてしまった女性。なんとか彼を奪い返したいのだが。報酬を巡るやり取りが伏線となるラストは苦い。
「イリュージョン・レイディ」現実と夢想の区別がつかない女性。自分は夫を殺してしまったのか。神麻嗣子のシリーズのような味わいがある。
「マティエリアル・ガール」結婚を機にどんどん太ってしまった女性。夫は太った女が嫌い。このままでは夫に捨てられてしまう。
「イマジナリティ・ブライド」記憶喪失になってしまった女性。ある女性から自分と愛し合っていたと告げられるが、自分はレズビアンだったのか。この2作品は、ジェンダーへの拘りが感じられる。
「アモルファス・ドーター」いじめが原因で死んでしまった友達を生き返らせたい。死者を甦らせることは不可能だが、罰を受けるべき人間にそれ相当の罰を与えることは出来ると言われる。それまで信じていた世界が崩れ落ちる快感が味わえる。
「クロッシング・ミストレス」それなりに満足した人生を送ってきた老女。もしあの時、別の男性を選んでいたら自分の人生はどうなっていたのか知りたいという。以前放送していた「if」というタイトルのオムニバスドラマを思い出した。
「スーサイダル・シスター」妹と共同生活をしている女性。妹は普段は家事全般をこなし、落ち着いた女性なのだが突発的に自殺未遂を繰り返してしまう。真相はある意味笑える。
「アウト・オブ・ウーマン」同級生の息子が自分の世話にたびたびやってくる。彼は母の復讐に来たのではないか。ハーレクインの正体は割れないし、暗示もされていない。真相は作者らしい。
いずれの作品も、恋愛絡みの話になっている。ハーレクインは、クライアントの深層心理を探り、解決へと導いていく。結末は依頼通りにいくとは限らず、多分に皮肉を含んでいる。ブラックな味わいが楽しめるファンタジー。

No.2 6点 spam-musubi
(2011/11/29 19:58登録)
長身痩躯で超美形の心理探偵ハーレクインと、依頼者たちの短編集。
現実の存在なのかSF的存在なのかわからないハーレクイんの人物像が
この作者らしい。一話一話も皮肉が聞いていて面白く、続編があっても
いいのではないかと思うくらい。

No.1 7点 なの
(2004/09/05 20:57登録)
やってる事は普段通りなんですが、珍しく『救済』が描かれています。
私はアマちゃんなんで、こういうのは嬉しいですね。

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