本格ミステリ・ベスト10 2000 探偵小説研究会編・著 |
---|
作家 | 雑誌、年間ベスト、定期刊行物 |
---|---|
出版日 | 2000年03月 |
平均点 | 3.50点 |
書評数 | 2人 |
No.2 | 3点 | 江守森江 | |
(2010/05/28 01:57登録) 毎度のごとく年刊雑誌なので一律の3点。 「このミス」を眺めただけでは不毛な年な印象だったが、自分の評価との違いは別にして既読作品が多数ランクインしていて驚いた。 しかし、本年も私的には本格ではない東野圭吾「白夜行」が7位にランクインしているのは納得出来ない。 「このミス」の軽さと対比させて本格ミステリへの拘りをあぶり出す本の作りは売上やミステリーの普及に貢献しないだろう。 それでもミステリに対する嗜好は「このミス」とは格段の差で個人的には好感を持っている。 |
No.1 | 4点 | Tetchy | |
(2010/05/22 21:58登録) この年の1位は『法月綸太郎の新冒険』と、いささか迫力に欠ける。これは本格ミステリ読み達の寡作家法月氏に対するエールなのか? 2位が殊能将之の『ハサミ男』、3位がこれまた綾辻行人の『どんどん橋落ちた』とこれまた願望を込めての票が集まったような結果。ま、『このミス』と違う特色が出ていいのだが。 しかし何とまあ、本作りの下手な出版社であるか、東京創元社よ!これぢゃあ、ミス研の同人誌と大差がないぞよ!もっと本格ミステリファンの裾野を拡げたかったら、装偵に色気がなくては…。 この本を見て購買欲がそそられる一般読者がどれほどいるのか? 内容もまた然り。本格の未来に危機感があるだの、『ハサミ男』の出現によりミステリの新たな可能性が生まれただの、硬い文章でオタクチックに論じていたら、ますます読者は引くで!『このミス』の軽さを、是非はあれど、導入すべきではなかろうか? |