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ミステリの祭典

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青の殺人
特別捜査官マイカ・マッコールシリーズ(実作エドワード・D・ホック)

作家 エラリイ・クイーン
出版日2000年02月
平均点5.67点
書評数3人

No.3 7点 ねここねこ男爵
(2018/02/02 17:37登録)
エラリー・クイーン名義ではありますがゴーストライターを起用していた時代の作品。どちらかと言うと本格色の強いハードボイルドもの、という感じ。

謎の映画監督を探すプロデューサーが殺されて…ですが、慣れた人なら映画監督の正体はすぐに見当がついてしまいます。なので殺人犯は誰か?が謎の中心になりますが、重厚さや意外性には欠けるものの丁寧な伏線の張り方、手がかりの置き方、ロジカルな推理など破綻無くまとまっています。ちょっと分かりやすくすればテレビの推理物の元ネタとしては超優秀かと。

出来は「そこそこの一歩手前」程度なのですが、高得点にしたのは動機に結構びっくりしたのと、その伏線の張り方に感心したので。

No.2 6点 nukkam
(2015/12/27 00:49登録)
(ネタバレなしです) エラリー・クイーン名義で1972年に発表されたマイカ・マッコールシリーズ第3作です。真正のクイーンであるフレデリック・ダネイとマンフレッド・リーのコンビではなくゴーストライターによる作品ですが、本書のライターは短編ミステリーの名手として名高いエドワード・D・ホックであることが注目に値します(ちなみに他のマイカ・マッコールシリーズは別の作家による代作です)。ホックらしくないのは(クイーンらしくもありませんが)ハードボイルド要素が強いことです。濃厚な描写ではありませんが暴力シーンやベッドシーンもあります。とはいえ最後は本格派推理小説としてきちんと推理で犯人を見つけており(巧妙に張られた伏線があります)、「謎解き」ハードボイルドと分類できそうな出来栄えです。

No.1 4点 kanamori
(2010/05/23 15:48登録)
通俗ハードボイルド風の犯人当て長編ミステリ。
失踪した謎の映画監督とそれを追求する映画プロデューサー殺しがメインのプロットですが、伏線があからさまで映画監督の正体がミエミエな所など、あまり上質なフーダニットではありません。
クイーン名義で出版されていますが、そのテイストは全く感じられませんでした。

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