本格ミステリ・ベスト10 ’98 探偵小説研究会編・著 |
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作家 | 雑誌、年間ベスト、定期刊行物 |
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出版日 | 1998年03月 |
平均点 | 5.50点 |
書評数 | 2人 |
No.2 | 3点 | 江守森江 | |
(2010/05/28 01:11登録) 毎度のごとく年刊雑誌なので一律の3点。 本格ミステリ・ベスト100からの継続企画を「このミス」に対抗して出版してみました的な本だが、国内本格マニア向けで褒められる作りではない。 海外翻訳作品については、本格として特筆すべき作品と事情を少し扱っているだけ(この傾向は現在まで継続している) 個人的にランキングについては18位の平石貴樹「スラムダンク〜」に尽きる。 ランキングよりアンケート回答者の名前を眺める方が楽しかった。 この本一番の注目は貫井徳郎のコラム「書評について考える」だろう。 すべて賛同する訳ではないが書評する参考にはなる。 |
No.1 | 8点 | Tetchy | |
(2010/05/18 21:59登録) 広義のミステリのランキングである『このミス』に叛旗を翻す形で始まった本格ミステリ限定の年間ベスト選出ムック。 記念すべき第1回の1位は麻耶雄嵩氏の『鴉』。 2位が加納朋子氏の『ガラスの麒麟』、3位に谺健二氏の『未明の悪夢』が続き、それ以降も山口雅也氏、折原一氏、有栖川有栖氏、森博嗣氏と当時の本格を代表する作家がベスト10に並ぶ。 しかし内容はといえば実にマニアック。案外読み応えはあるが、いかんせん『このミス』と比べると遊び心が足りない。 本当に本格マニアの手による本格マニアの為のガイドブックの域を脱してない。 同人誌的な作りが手作りの味を醸し出しているのはさほどマイナスではないが中身はページを見開いた時に、エッセイというよりも論文を読まされているような無機質なレイアウトは大いにマイナスだろう。 まあ、これも今回第1回目ということで許せんことも無いが…。 |