五つの標的 |
---|
作家 | 山田正紀 |
---|---|
出版日 | 1991年06月 |
平均点 | 6.00点 |
書評数 | 2人 |
No.2 | 7点 | 虫暮部 | |
(2023/12/21 13:04登録) 私は「真夜中のビリヤード」が、山田正紀の短編の中で五指に入るくらいには好き。氷川さんの出番が少ない気もするが、ポイントを絞るならこんなものか。敗者の悪足掻き、ラストのアイデアが良い。 一つだけややテイストが違う「ひびわれた海」は、長編パニック小説からの抜粋みたい。同じような方向性でもっとちゃんとした作品が幾つもある、と言う意味で物足りない。 いや、でもそれを言ったら、この作品集に山田作品としての新しさは、まぁ無いかな。小市民が(よせばいいのに)からっぽの拳を振りかざす様に、私は少し笑ってまた途方に暮れるのだった。 |
No.1 | 5点 | kanamori | |
(2010/05/15 16:11登録) 「贋作ゲーム」同様に犯罪をゲーム感覚で描いたクライム・ミステリ短編集。 東京の地下鉄網を舞台に現金輸送車襲撃犯と捜査陣とのストレートで息詰まる追跡戦「地下鉄ゲーム」がベスト。 大地震の噂をコントロールする男「ひびわれた海」の予想外の結末も印象に残りました。 |