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ミステリの祭典

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鳴き竜殺人事件
別題『鳴き竜事件』

作家 草野唯雄
出版日1982年03月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 人並由真
(2025/02/28 04:58登録)
(ネタバレなし)
 読んだ直後のミステリのあらすじを、(ネタバレにならないようにの警戒の念も踏まえながら)自分なりにまとめるのはスキだ。
 しかしそんな自分でも、これはあまりにとっちらかった話のため、ストーリーの要約・記述をする気にはならない。

 スゴいアリバイトリック(うわあ……)が用意されており、加えて最後のサプライズは、ぶっとぶほど意外であった。さらに言うなら事件の構造についての着想も、かなりキてる。
 
 ……ではあろうが、思いつくことをぶっこむだけぶっこんでごった煮にした感じで、まるでエンターテインメントにも謎解きミステリにもなってない。ひとことで言うなら珍作であり、怪作。
 たしかに草野作品らしいとはいえる。

 ヘンなミステリに興味がある人、読んでおくがよろしい。
 ただし楽しめるとの保証はできない。

追記:作中で『カナリヤ殺人事件 』のトリックをネタばらししてるので、そっちをまだ未読の人はあらかじめ注意のこと。

No.1 5点 kanamori
(2012/03/24 16:47登録)
重要文化財・東照宮薬師堂の”鳴き竜復元計画”に携わる大学で、女子大生と研究室助手の不審死が連続して発生。復元作業担当の教授・水野は、老刑事に協力し真相究明に乗り出すが.....というストーリー。

犯行現場で見つかった特殊な紐の結び方だけで、27年前の戦時中の殺人と関連づけるなど、ご都合主義で強引な展開が目立つ作品です。すべては、最終章で明かされる意外な真相のためなのですが、そのアイデア自体は評価できるものの、そこに至るまでの展開が巧いとは言い難いです。

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