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ミステリの祭典

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事件は場所を選ばない

作家 海渡英祐
出版日1984年01月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 nukkam
(2023/01/15 20:09登録)
(ネタバレなしです) 冒頭の「はじめに」で紹介されていますが、事件現場の設定が似たような場所ばかりでは(マンションやアパートが断然第一位のようです)味気ないので趣向を変えて事件現場がヴァラエティに富んだ作品を選んで1984年に発表された短編集です。1番古い「甘い罠」(1970年)から1番新しい「夏の終わり」(1982年)までの7作の本格派推理小説が収められています。個人的なお気に入りは推理がなかなか論理的な「禁断の時」(1973年)です。トリックが強引過ぎな気もしますがトイレの人質籠城事件に端を発するプロットの「臭い仲」(1974年)、現実的な推理と非現実的な推理の論戦の末に唖然とするような結末の待っている「不可解な心中」(1976年)など個性的な作品も印象的です。時代の古さや通俗性が気になるところもありますがそれなりに楽しめました。

No.1 6点 kanamori
(2010/05/05 14:00登録)
ノンシリーズのミステリ短編集。
これは意外と良質の本格ミステリ集で、軽妙な物語のなかに考えられたトリックが施されています。
エレベーター内の不可能殺人「殺しもあるでよ」や、捻ったアリバイトリックもの「臭い仲」などが印象に残りました。

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