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ミステリの祭典

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狂った信号

作家 佐野洋
出版日1966年01月
平均点6.00点
書評数3人

No.3 6点 人並由真
(2026/04/18 16:11登録)
(ネタバレなし)
 明光自動車教習所の30歳の教官で好色な小笠甚一は、無職の28歳と自称する受講生の美女・山際睦子に誘われて情事に及ぼうとするが、その直後に殺される。やがて都内周辺で小笠の事件と接点があるらしい? 殺人事件が続き、捜査本部はその相関性の真実と真犯人を追うが、なかなか糸口が見いだせなかった。だがそして……。

 序盤で事件の構造をほぼ割っておく? ような半倒叙系の謎解き作品なので、これはさらにひとひねり、ふたひねりあるのだろうと期待して読み進める。結果、どうだったかはもちろんここでは書かないが、ホワイダニットを謎解きの軸とするには、ちょっとテーブルの上にカードの表を晒しすぎではあろう。
 とはいえガチでそこで勝負すると、かなり物足りない作品なので、読者との駆け引きとして、ある程度物語の底を割っておいたのは、送り手側の正しい配慮だともいえるのだが……。
 悪く言えば曲のない長編だが、よくいえばベクトルの定まった作劇を前提に、警察側の捜査の丁寧で執拗な叙述で読ませた作品。

 佐野洋にしては、モブキャラの何人かに属性の書き込みがやや多めで、そんなところにもプロットやギミックよりも語り口で作品の値打ちを高めたかった気配が透けて見える。

 最後のメッセージ性は、まあ、うん。佳作の下~中。
 EQ風の遊び心を感じさせる、各章の見出しはなかなかよろしい。

No.2 7点 斎藤警部
(2015/06/17 10:50登録)
ミッシング・リンクこそ肝の筈が題名でいきなりほぼネタバレ(?)、 かと言って告発一本槍の社会派とは明らかに触感が違う不思議なサスペンスに終始包まれた、際どい所で本格推理と呼びたい良作。

No.1 5点 kanamori
(2010/04/29 00:00登録)
自動車教習所教官殺しを始めとする連続殺人を描いた、著者にすれば比較的派手な作品です。
ミッシングリングがテーマですが、動機はある程度予想がつき易くなっていて、本格というより「黒衣の花嫁」タイプのサスペンスという感じです。
短めの長編なので、物語に厚みがなく物足りないです。

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