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ミステリの祭典

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鎌倉XYZの悲劇

作家 梶龍雄
出版日1988年07月
平均点6.00点
書評数3人

No.3 5点 パメル
(2019/08/10 01:07登録)
ふらりと立ち寄ったブックオフで、新書版のこの作品を発見し、思わず手に取った。裏を見ると、108円のラベルシールが貼ってある。前にも書いたけど、この作者の作品は、やたらと高い価格で取引されているらしい。スマホで確認するとヤフオクでは出品されていなかったが、アマゾンでは2905円で出品されていた。(本当にこんな価格で買う人いるのかと疑問だったが)とりあえず買うことにした。
殺されて天国に来た被害者が、自分の死の真相を探るべく、天国から遠隔操作によって下界の探偵を使って捜査するというSF的な設定。設定的にはとても好み。ただ、序盤から海外の某有名作品のネタバレがあり、あまり感心しない。ストーリーは、そこそこ面白いのだが、トリックは既読感があり成功する可能性は高いかもしれないが、ちゃちで面白みがない。フーダニットとしては、意外性があり驚かされる(少し反則気味かな?)が泡坂妻夫氏の某作品の二番煎じといえるところが残念。

No.2 7点 こう
(2010/05/30 23:59登録)
 天国に行った殺人事件の被害者が地上の私立探偵に捜査させる、という設定も突飛ですが真相の全体像は泡坂妻夫の長編に類似していますが上手く考えられています。
 そもそもの前提からして推理クイズみたいな作品ですが軽く読んで楽しめる作品です。

No.1 6点 kanamori
(2010/04/17 17:12登録)
鎌倉の旧家を舞台にした遺産相続が絡む本格ミステリ。
情けないほどベタなタイトルの真意は不明ですが、クイーン某作の趣向を取り入れているのは確か。
天国の局長が地上の私立探偵に指示して解決にあたらせるというとんでもないプロットは面白いが、前半の物語がギクシャクしていて、文章の拙さと相まって読みずらいのが欠点ですね。
前例はあるものの非常に意外な真犯人を設定していて、犯人当て小説としては満点に近い裏ベストといっていい出来だと思いますが、上に書いた点がちょっと惜しい気がします。

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