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ミステリの祭典

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闇の金魚

作家 陳舜臣
出版日1977年05月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 5点 蟷螂の斧
(2016/01/14 20:38登録)
(再読)「BOOK」データベースより~『辛亥革命で清朝が倒れ、孫文たちの革命勢力が台頭する中国。浙江省出身の青年童承庭は、才能を認められ、上海の富豪の後盾で日本に留学する。東京で革命思想を知り、最愛の妻と帰国して反体制運動のレポ役を続けるが、何者かに妻を拉致され旧友も殺害される。承庭は同志と妻の救出を図るが、驚愕の真相が判明。『闇の金魚』は何を暗示するのか?歴史の激浪に翻弄される人間の運命を描く長篇歴史推理。』~

ミステリーの形式を借りた、激動時代の人間ドラマといったところです。云十年前、本書を購入した目的は、ミステリーを読もうという気はなかったはずです。昨年、著者が逝去されたこともあり何冊か再読しようと思い立たもの。ミステリーとしての評価はこの程度で。

No.1 6点 kanamori
(2010/04/06 18:59登録)
清朝末期の中国を舞台にした一人の諜報活動家をめぐるミステリ。
フーダニットやハウダニットを基軸にした本格ミステリを期待すると失望するかもしれませんが、歴史小説家としての側面が出た、陳舜臣にしか書きえない小説だと思います。
主人公の周りでいったい何が起こっているのか、真相が明らかになったとき、闇の中で改良される金魚の意味が浮き上がります。
異色作だと思いますが、読後余韻の残る作品です。

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