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ミステリの祭典

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ミステリーの愉しみ⑤奇想の復活
鮎川哲也・島田荘司責任編集

作家 アンソロジー(国内編集者)
出版日1992年08月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 6点 メルカトル
(2012/12/29 21:36登録)
再読です。
アンソロジーとは言っても、競作のお披露目の場なので、正確には新作書き下ろし競作集なのだろう。
単行本で830ページ、読み応えがあります。
いわゆる島田学派を始めとする新本格の面々と、それに準ずる創元社出身の作家ら19人が、さながら百花繚乱のごとく咲き乱れている。中には狂い咲きの様相を呈してる方も。
初読の際は司凍季が気に入っていたが、改めて読み直してみるとかなり感想が変わってくるものである。
特に印象深いのは、今邑彩、歌野正午、綾辻行人、竹本健治辺りだろうか。
一番のバカミスは津島誠司の『叫ぶ夜光怪人』で決まり、でも面白い。

No.1 5点 江守森江
(2010/04/01 21:08登録)
実際の責任編集は①~④巻までは鮎川哲也でテーマ別に埋もれてほしくないが埋もれた感のある作品を、⑤巻のみ島荘で当時の新人に新作発表の場として提供したシリーズ。
よって①~④巻と⑤巻ではコンセプトが明確に違う。
さて本巻だが、今なら作家個別の短編集で読んだ方が良い作品(シリーズとしての愉しみは確実に増す)と時代に淘汰された(今では新作が発表されない)作家の作品に2分される。
奇想がテーマで編集が島荘だけにバカミス寄りトリック連発だが、津島誠司「叫ぶ夜光怪人」を抑えて綾辻「どんどん橋~」がダントツのバカミスだろう!
このアンソロジーが出版された頃には‘島荘推薦’に対する免疫が出来ていたのでガッカリ感はなかった。

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