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ミステリの祭典

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出雲神話殺人事件
トラベルライター・朝倉麻里子

作家 風見潤
出版日1985年07月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 6点 nukkam
(2016/11/08 11:01登録)
(ネタバレなしです) 子供向けミステリー作家として名高い風見潤(1951-没年不詳)が一般読者向けに初めて書いた本格派推理小説で1985年に発表されています。作者あとがきによれば1970年代後半に発表された初期3作(私は未読です)のトリックが流用されているそうです。出雲地方の村に伝承される七不思議をなぞったような事件が次々起こります。初めはいたずらレベルですがやがて殺人事件に発展します。被害者が殺される理由が見当つかず、なぜ七不思議の見立て殺人にしたかの謎も探偵役の羽塚たかしを悩ませます。子供向けミステリーの経験が活きているのでしょう、文章は明快で物語のテンポも軽快です。出雲神話や地方歌舞伎、郷土料理描写など地方色もそれなりに豊かです。横溝正史の「悪魔の手毬唄」(1957年)を洗練させたような軽妙な作風ですが謎解きは実に手が込んだ充実作です。

No.1 5点 kanamori
(2010/03/20 13:50登録)
民俗学者&グルメ・レポーターコンビ探偵シリーズの第1作。
出雲七不思議の手毬唄どおりに発生する見立て連続殺人・・軽めの横溝ミステリの様相で、意外に本格です。
トリックは自身の旧作の使い廻しだと思いますが、シチュエーションを変えており、そう気になりませんでした。

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