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ミステリの祭典

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青薔薇荘殺人事件

作家 早見江堂
出版日2008年11月
平均点3.00点
書評数2人

No.2 4点 nukkam
(2015/03/04 18:32登録)
(ネタバレなしです)  三部作の第2作となる2008年発表の本格派推理小説ですが、前作の「本格ミステリ館消失」(2007年)とはかなり様相が異なっているのに驚きました。前作で謎めいた雰囲気を漂わせていた兄弟がまるで別人です(名前がニィと燦の多田野兄弟から二奈と参の只野兄弟に変わったのも気になります)。前半の被害者の身内やアパートの住人との会話は時にユーモアも交えて十分に読ませますが、中盤の唐突な婚約披露パーティーあたりから物語が場当たり的になり、わけがわからないうちに犯人が絞り込まれます(論理的な推理には感じられません)。終盤の探偵と犯人の対決はなかなか緊迫感をはらんでいますが、これまた唐突に犯人が自白してしまう腰砕け気味の結末。滅茶苦茶な真相の「本格ミステリ館消失」とは別の意味ですっきり感のない作品でした。また名前だけ立派な安物というのは現実社会でも珍しくありませんけど、本書の青薔薇荘の正体が安アパートであるのなら、タイトルには使って欲しくなかったですね(まあ都筑道夫の「髑髏島殺人事件」(1987年)で髑髏島が登場しないのに比べれば存在するだけましかも)。

No.1 2点 江守森江
(2010/03/20 22:14登録)
クズミス、ダメミス三部作の第二弾。
毒喰らわば皿までな境地で読んでしまった。
前作より少し読みやすかっただけで何ら面白くなかった。
前作同様、よくぞ出版されたものだ!
※余談
何故、私の平均点が他の方々より1~2点低いのか分析してみた。
満点を8点に抑え、めったに献上しない。
それ以上に、私的にミステリー範疇外な作品と年間ランキングの類を結構書評しながらポリシーで各々2点・3点と決めている。
更に、好奇心に負け駄作と評判な作品を読んで採点している。
この採点方針だと平均点が5点辺りで安定しそうだ。

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