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ミステリの祭典

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死のスカーフ
ペリイ・メイスン

作家 E・S・ガードナー
出版日1959年01月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 弾十六
(2020/01/28 23:53登録)
ペリーファン評価★★★★☆
ペリー メイスン第59話。1959年6月出版。HPBで読了。(なお、以下はAmazon書評を手直しした再録です。)
Saturday Evening Post連載(1959-5-2〜6-20)ポスト誌集中連載時代(10年間に14作)の9作目。原題Mythical Monkeysは日本の三猿(みざる、きかざる、いわざる; see no evil, hear no evil, speak no evil)
謎の女性作家と美人秘書、メイスン登場は第4章から。メイスンが死体を発見する確率は50%とのトラッグ予想。レストランの席を予約したら事が起こって何度も食事おあずけの三人。法廷シーンは予審、異例の展開に判事も困惑、メイスンは上手く立ち回り、バーガーの告発をかわし、事件を解決します。今回はホルコムの出番なし、トラッグが優秀さを見せつけ、判事にも賞賛されます。本作が第4シーズンの最高傑作のような気がします。
銃は「22口径のライフル銃」が登場。ただし「22口径長距離ライフル」「22口径の長ライフル銃」と銃の種類のように翻訳されているのは弾丸の名称(.22Long Rifle)です。一般的には22LR、22ロングライフルと表記。この弾丸を発射出来る拳銃(コルト ウッズマンなど多数)もライフル銃もありますが、ここに出てくる銃は翻訳通り「ライフル銃」です。
宇野訳「22口径の、高性能を持つ銃でした。ふつうに、22口径長距離ライフルといわれているものです。(A twenty-two-calibre, high-velocity bullet of the type known as a long-rifle.) [試訳: 22口径で、ロング・ライフルという種類の高速弾でした。] 22ロング・ライフル弾には装薬量によりSubsonic, Standard-velocity, High-velocity, Hyper-velocityという4種類がある。
自動車は4輪駆動のジープ ステーション・ワゴン、エンジン6気筒の最初のモデル(だとすると1949年製Willys Jeep Station Wagon 4x663?)
タイプライターはレミングトンとスミス コロナが登場。専門家はタイプされた文字を見ただけでメーカーや型式を判別出来るらしいです。
(2017年5月6日記載)

No.1 6点 nukkam
(2010/02/15 16:35登録)
(ネタバレなしです) 1959年発表のペリイ・メイスンシリーズ第59作でサスペンスと謎解きのバランスがとれた佳作です。謎解き伏線が現代ではちょっとなじみにくい手掛かりに立脚しているのが時代性を感じさせますが、法廷外裁判の駆け引きの面白さは今も色褪せていません。

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