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ミステリの祭典

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閉じ箱

作家 竹本健治
出版日1993年10月
平均点7.33点
書評数3人

No.3 7点 あのろん
(2014/03/05 17:15登録)
ホラー的な、幻想的な、狂気に満ちた短編集でした。
同人誌の頃の作品、乱歩へのオマージュ、絵本向けなど多彩。
著者のパターン通りに先の読めてしまう作品もあるけど、完成度は高いと思います。
自分もやっぱり「恐怖」が最高でした。

No.2 6点 メルカトル
(2012/12/22 21:37登録)
再読です。
全体を通しての印象は、玉石混合ですかね。竹本氏初の短編集。
ミステリ色の濃い作品もあるが、どちらかと言うと幻想味の強いホラーが多い。
そんな中なんと言っても傑作は『恐怖』であろう。氏自身もあとがきで書いているように、竹本氏の短編の代表作だと思う。
また、解説で山口雅也氏も書いているが、日本のホラー小説の最高傑作と言っても過言ではあるまい。
あと個人的に気に入っているのは『陥穽』である。
竹本氏はこの作品が嫌いで、出来れば自身の作品から抹消したいほど気に入らないらしいが、本作を編むに当たって少し見直したようだ、それほど悪くないのではないだろうかと。
他は正直特筆すべきものは見当たらないのだが、そこはかとない幻想味は竹本氏らしく、世界が反転するような、或いはあっと驚くような仕掛けはないし、ある程度展開やオチが読めてしまうものも少なくないが、雰囲気は十分味わえる。
こういう短編集は、一気に読むよりも少しずつじっくり読んだほうが印象に残りやすいかもしれないね。

No.1 9点 すー
(2001/04/13 00:21登録)
竹本は短編も巧い。「跫音」が傑出。短編になると特にホラー色が前面に出る様。

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