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ミステリの祭典

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カケスはカケスの森

作家 竹本健治
出版日1990年07月
平均点4.67点
書評数3人

No.3 5点 nukkam
(2019/07/30 21:22登録)
(ネタバレなしです) シリーズ探偵の登場しない1990年発表の本格派推理小説です。Tetchyさんのご講評で紹介されているように二人称形式を採用しているのが大変珍しく、しかも時々一人称による語りまで混ざっているのは私は他に例を知りません。二人称の「あなた」は最初からどういう人物か紹介されているのに対して一人称の「わたし」は正体不明の人物として描かれているのもユニークです。ただ二人称だと往々にして読者に作中人物の役割を与えて作品世界に誘うのですが、本書ではそんなことはないのでこの二人称形式が効果的だったのかよくわかりませんでした。本書と同年に発表された綾辻行人の「霧越邸殺人事件」を連想させるところがあり、読み比べてみるのも一興かと思います。ただ本格派としての完成度では綾辻作品の方に軍配が上がり、消化不良気味の謎解きになっているのは謎解き好き読者の評価が分かれそうです。

No.2 2点 Tetchy
(2008/01/23 13:28登録)
ゴシック風味のミステリだが、ちょっと合わなかった。
二人称叙述が効果を上げているとは思えてないし。
解説も駄作を必死に持ち上げようとして、苦しかった。

No.1 7点 ツインピークス
(2001/04/13 18:32登録)
隠れた名作?謎めいた森の中にひっそりと建つ館。彷徨う美少女。本格ミステリだけど、独特のホラーの雰囲気あり。

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